社会福祉法人 さいたま市社会福祉協議会 地域福祉情報・研修センター

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  アウトリーチ

   アウトリーチ(outreach)とは、英語で「手を伸ばす」ことを意味し、社会福祉分野
   では、事業実施機関が潜在的な利用希望者などに手を差し伸べ利用を実現させるような
   取り組みのことを指します。

   例えば、明らかに福祉サービスが必要であるのに、これを拒んだり逃避的な行動を示
   す人等に対して、その事業実施機関等が積極的に働きかけ、利用を実現させることがあ
   げられます。


  アカウンタビリティ

   説明責任のことです。近年の日本の社会福祉サービスが、行政がサービスの受け手を
   特定し、サービス内容を決定していた「措置制度」から、利用者自らがサービスを選択
   し、事業者と対等な立場で契約を結び、サービスを利用できるような「契約制度」に移
   行する中で、このアカウンタビリティは重要性を増してきました。

   従来の措置制度では、サービス利用者が事業者を自己選択することがなかったため、
   利用者に対する説明責任はほとんど存在しませんでしたが、新たに制定された介護保険
   や障害者自立支援の契約制度では、サービス事業者が利用申請者に対しサービス内容な
   どについて説明する責任をおいました。この説明を受け、サービス利用の決定がなされ
   サービス事業者と利用者の間でサービス利用の契約締結がされることになります。


  アセスメント

   事前評価、査定などを意味する英語です。一般的には環境分野において使われている
   用語ですが、社会福祉の分野では、福祉対象者が直面している問題や状況の本質、原因、
   経過、予測を理解するために、実際の援助活動に先立って行われる一連の手続きがもた
   らす評価のことを指します。

   例えば、 介護サービス利用者の身体機能や環境などを事前に把握することで、ケアプ
   ランの作成等、今後のケアに必要な見通しをたてるために行う評価があげられます。


  アタッチメント

   赤ちゃんと保育者との間に作られる基本的信頼関係のことで、特定の少数の人(通常
   は両親)との間の愛情の絆(愛着)のことです。発達が順調に進み、心身ともに健康で
   あるためには、安定したアタッチメントを形成することが重要であるといわれています。

   アタッチメントには子どもから親へのアタッチメントと親から子どもへのアタッチメ
   ントがあります。子どもから親へのアタッチメントは、乳幼児期に無条件に受け入れら
   れ、愛される経験を通して作られていきます。

   深いアタッチメントが形成されることによって、子どもは自分を大切な存在、価値の
   ある存在であると信じることができます。そして将来にわたる対人関係づくりをはじめ
   とする社会性を育み、また想像力や感受性、学習能力を養う基盤となります。

   一方、親から子どもへのアタッチメント形成は妊娠期から始まり、赤ちゃんの誕生に
   心から幸せを感じることによって形成されていきます。 さらに、日常的な赤ちゃんの世
   話からスキンシップ、様々な働きかけによってアタッチメントはより深く形成され、
   こうした様々な営みによって、親はありのままのわが子を無条件に愛するようになり
   ます。


  アドボカシー

   アドボカシーとは「権利擁護」もしくは「代弁」の意味として用います。人が本来持ち
   合わせている権利が侵害・実行できないような状況にある場合、その権利がどのような
   ものであるかを明確にし、その権利の救済や権利の形成、獲得を支援することや、その
   権利に関する問題や課題を自らが解決できるよう、必要な様々な支援を行うことを指し
   ます。

   さいたま市社会福祉協議会では、このアドボカシーに深く関わる事業として、高齢者、
   知的・精神障害者などが安心して日々の生活を送れるよう、福祉サービスの利用手続き
   や日常的な金銭の管理、書類等の預かりなどについて、生活支援員が定期的に
   訪問してお手伝いをする、あんしんサポートさいたま事業を行っています。


  移送(いそう)サービス

   移送サービスとは、リフトつき車両などで、自力での移動が困難な高齢者や障害者など
   に対して行う輸送・運搬サービスのことです。病院への通院や入退院、駅・空港への
   送迎、お墓参りや冠婚葬祭時の送迎、旅行の手助けなどの社会参加をするためには、他
   の在宅福祉施策と並行して移送サービスの充実が必要となり、さいたま市では、生活圏
   の拡大と社会参加の促進を図るため、タクシー利用料金の助成としてタクシー券を交付
   するなどの事業を行っています。


  医療(いりょう)ソーシャルワーカー(MSW)

   保健・医療機関で従事するソーシャルワーカー(medical social worker )でMSWとも
   言われます。患者や、その家族の社会生活上の問題に対して相談援助活動を行います。

   具体的には、医者や医療スタッフ、関係機関との連携により、患者の経済的援助、治療
   の側面的支援、心理的な援助、退院援助、家族関係の調整、社会資源の開発、自助組織
   の育成などを行います。


  インテーク

   インテークとは、相談機関が来談者に対して最初に行う面接のことです。受理面接とも
   表現されます。

   インテークする人(インテークワーカー)は、来談者の訴えを聴いていくなかで、情報
   を収集し、相談者が求めている援助と解決すべき問題を明らかにしていきます。それら
   をもとに、インテークワーカーの属する機関が提供できるサービスを説明し、援助へと
   つないだり、必要があれば他機関へ紹介などを行います。

   インテークの結果、来談者の問題解決への動機や意欲が高まり、相談機関や紹介先との
   間に信頼関係が確立されたり、または築かれやすい状態になっていることが大切で、
   次の相談や援助過程ヘスムーズに引き継がれることが必要です。


  インテグレーション

   インテグレーションとは、社会的に隔離され差別されている人々を、再び社会の中に
   組み入れ、受け入れていくことを指します。具体的には、社会福祉の対象者に対し、対
   象者が他の人と差別なく地域社会と密着した中で生活できるように援助することや、
   日常生活に支障をきたさないように地域住民、関連機関・団体が中心になって問題解決
   にあたるという2つの意味を持ちます。

   インテグレーションを通じて、差別や、隔離のない平常な(ノーマルな)社会、状態を
   実現しようとすること、またそのための施策や援助活動を展開することをノーマライゼ
   ーションと呼びます。


  インフォーマルケア

   ボランティアや家族・親戚、ご近所の地域社会などが行う非公式な援助のことです。
   インフォーマルサービスとも呼ばれます。国や地方公共団体による公共的な「フォーマ
   ルケア」の対語となります。


  インフォームドコンセント

   医師が患者に必要な医療行為(投薬・手術・検査など)の内容について、その目的と
   内容、効果(予後)などを十分に説明し、患者が理解した上で (informed) 方針に合意
   する (consent) ことで「十分に説明されたうえでの同意」とか「納得のうえでの同意」
   と訳されます。近年、社会福祉分野でもインフォームドコンセントに基づいた援助が行
   われるようになっています。


  嚥下障害(   えんげしょうがい)

   嚥下障害とは飲食物がうまく飲み込めない、むせる、飲み込んだものが食道でつっか
   えるといった障害を言います。口腔から胃までの消化管の異常のみではなく、食道周囲
   の諸臓器の食道圧迫、神経疾患でもなるので原因をよく把握することが大切です。認知
   症高齢者や寝たきり高齢者、特に脳卒中などにより運動障害を持つ人に多く、また舌癌
   や食道潰瘍癌などによっても起こります。嚥下障害時には誤飲による嚥下性肺炎に注意
   が必要です。


  エンゼルプラン

   厚生省が策定し、1995年度から実施している「子育て支援のための総合計画」の
   ことです。10年計画で約600億円の予算を計上し、低年齢児受け入れ保育所の倍増、
   延長・休日保育の整備、学童クラブの普及など育児と仕事との両立や、教育費負担の軽
   減などを社会全体で支援しながら、子育てしやすい環境を目指すという内容でした。
   1999年には、エンゼルプランを見直し、少子化対策などを柱とした「新エンゼル
   プラン」が策定されました。

   このエンゼルプランと新エンゼルプランは保育関連事業が中心でしたが、それだけでは
   少子化を食い止めることはできないとして、続く5ヵ年計画は、国全体で「子どもを生み
   育てることに喜びを感じることのできる社会」への転換を目指す施策として「子ども・
   子育て応援プラン」が策定されました。

   これは、地方公共団体で策定された次世代育成支援に関する行動計画とリンクさせた形
   で推進するもので、若者の自立や働き方の見直しなども含めた幅広い分野で具体的な
   目標が設定されました。


  エンパワーメント

   エンパワーメント(empowerment)は、英語で「能力(権限)を付与する」という意味
   をもちます。元々は、女性や子ども、開発途上国の人々など社会的に弱い立場におかれ
   ている人々が、社会の不条理や抑圧された状況に対抗し、学習や実践を積み重ねながら
   人として当たり前の権利と暮らしをつかみとっていくための「力を獲得すること」を意
   味していました。

   現在では、何か目前の課題がある場合に、当事者が自身の置かれた状況に気づき、問題
   を自覚し、人間の潜在能力を信じて、自らの生活の調整と改善を図る力をつけるという
   広い概念で各分野にて用いられています。


  応益負担(   おうえきふたん)

   「応益負担」とは保険給付を受ける可能性が高い人ほど多くの保険料を負担するという
   原則で、民間の保険はこの考え方に立っています。具体的には、所得などに関わらず
   サービスを利用した程度に応じて、一律の費用を負担する方式のことで、介護保険制度、
   障害者自立支援制度でも応益負担を採用し、サービスに必要な費用の1割を受給者(利
   用者)が負担することとしています。


  応能負担(   おうのうふたん)

   所得の高い人ほど多くの保険料を負担するという考え方が「応能負担」です。結果として
   所得の高い人から低い人に所得が移転する、再分配されるということが起こります。
   相互扶助と社会連帯という社会保障の基本的な考え方に基づき、現在の健康保険制度で
   は応能負担が採用されています。具体的には、費用を負担できる能力を所得税額に応じ
   て何段階かに分けて認定し、サービスを利用するものがそれぞれの負担能力に応じてそ
   のサービスにかかる費用の一部または全部を負担します。


  オストメイト

   人工肛門や人工膀胱を持つ方のことです。大腸がんや膀胱がんなどにより、腹部に便や
   尿の排せつ口(ストマ)を持ち、便意を調整できないためパウチと呼ばれる袋(ストマ用
   装具)などを着用しています。

   2006年12月にバリアフリー新法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)
   が施行されて、トイレへのオストメイト対応設備の設置義務付けの対象施設が拡大し、
   オフィスや学校でもバリアフリー新法認定取得のためには、トイレへのオストメイト対
   応設備の設置が各階に必要となりました。


  音楽療法(    おんがくりょうほう)

   音楽療法とは、音楽を媒介として、心身に失調や障害のある人々を対象に、音楽がもつ
   様々な効果を心身の健康回復や治療に活用する療法です。情緒の解放、自己表現、他者
   との交流などの目的で、音楽鑑賞、歌唱、楽器演奏、創作、舞踊などのプログラムを用
   いて行い、感情の発散を促し、心理的安定を図ったり、失われた感情を取り戻す効果が
   あります。

   例えば「同質の原理」というものを用いて音楽を提供していく技法があります。雨が
   降ったりすると憂鬱な気分になり、そのような場合には同じ気分に近い少し暗めの音楽
   を使用し、少しずつ明るめの曲を提供していく事で気分が快方へと向かっていきます。
   近代音楽療法が科学的に明らかになったのは、20世紀初頭のアメリカで、第2次世界大戦
   を経験した戦争帰還兵が戦争ストレスにより心身の不健康に悩まされていた時、どのよ
   うな医療的治療でも回復できなかったのが、音楽療法で治療できたことから始まったと
   いわれています。

   現在では子どもから障害者、高齢者にいたるまで幅広い領域に対象が広がり、その専門
   職として日本でも音楽療法士が心理的障害、身体的障害、発達障害、老化現象にもとづ
   く日常生活の困難などを治療するため、様々な場面で活躍しています。


  オンブズマン

   オンブズマン(Ombudsman)とは、もともとはスウェーデン語で「権限を与えられた
   代理人、弁護人」を意味します。国民の代理人として行政に関する苦情を受付、調査し、
   救済を勧告すると共に、独自の行政の在り方を調査する権限を持っている者をいいます。

   現在は世界中で、政府や自治体等の行政機関に対する市民の苦情を処理するために、
   政府や自治体、議会が設置した「行政監察官」を意味する言葉として使われています。
   国内では、民間団体等により広くオンブズマンの名称が用いられて、情報開示制度等を
   活用した行政監視や権利擁護の活動が広く行われ、オンブズマン制度に対する関心が高
   まっています。

   さいたま市社会福祉協議会でも、福祉サービス苦情相談窓口を設け、子ども、障害、
   高齢者等に関わる施設利用や、ホームヘルプなどの在宅福祉サービスの他、行政福祉施
   策まで、さいたま市内における様々な福祉サービスの苦情相談を受け付けています。


  音訳( おんやく)

   視覚障害者や高齢者など、視覚からの情報を得ることが困難で、文字の読みづらい人の
   ために、本や書物などの情報を読みあげ「音声」に換えてカセットテープやCDなどに
   録音する作業をさします。

   さいたま市社会福祉協議会では、視覚障害者の社会参加の一助として、日常生活に
   必要な情報について点訳、音訳する視覚障害者情報提供事業を実施しています。


 
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